新潟五大ラーメン③「背脂極太麺」に街の歴史あり

背脂極太麺

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表面を覆う背脂、そして…

新潟県で「燕三条系ラーメン」を知らないラーメン好きはまずいない―

と言い切っていいほどのラーメンがあります。

今回ご紹介するのはその「燕三条系」発祥の店として全国的にも名高い

https://tabelog.「杭州飯店」(新潟県燕市西燕494)です。

 

平日の昼時、店に入ると「〇〇製作所」「△△工業」とかの

ネーム入り作業服を着た人たちの率が多いことにすぐ気が付くでしょう。

これがこの店のラーメンと重要な関係があるんです。

 

ラーメンは800円と少々高め、しかしここは大盛り(900円)を注文。

待つこと数分、麺が運ばれてきました。

丼の表面を覆う背脂に初めての方はびっくりさせられる事でしょう。

よく見ると中央にはタマネギのみじん切り。

 

ど迫力!けれど優しい味

いよいよ箸で麺を持ち上げます…、うどんときし麺の中間のような超極太麺!

これがそのビジュアルです。

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いかがですか!この迫力!

私、20歳の時に初めてこの燕三条系に出会ったのですが、その時「なんだこれ!?

うどんか?浮いてる脂(背脂)もなんだかなー??食べられるのかこんなもの…」

という衝撃を受けたことを今もはっきりと覚えています。

 

そんなことを思い出しつつ、まずスープを一口。

動物系の中にも煮干し感がしっかりと感じられ、やわらかな醬油味。

旨い!麺はというと見た通りのモチモチ感であります。

若干縮れているので背脂とスープが絡んできてさらに旨い。

それに見た目ほどの脂ッけはなく意外にアッサリしています。

気づけば丼の底が見えていました。

 

職人たちの胃袋を満たしてきた

おそらくは、全国的にもここまで太い麺、

それと背脂がかかったラーメンは珍しい存在なのではないでしょうか?

それには理由があるんです。

 

ここ燕市は戦前から洋食器の産地でした。

ノーベル賞授賞式の晩さん会で使われているスプーンやナイフ、

フォークもこの燕で作られたものです。

燕の洋食器の歴史につては「燕市産業史料館」へどうぞ。

市内のあちこちで洋食器を作るプレス機のガッシャンガッシャンという音が

日がな一日響いていました。

かつての高度経済成長期や輸出で大忙しだったころは、

出前中心で一日に何百杯も出前をしたとか。

しかし出前でラーメンを頼んでも、忙しくて食べることもままならずに、

麺は伸び、スープは冷め食べられないものになることもしばしば。

よしんば食べられたとしてもハードな仕事をしている職人さんには

普通の麺では腹持ちがよろしくない。

 

そこで、麺が伸びにくいように太麺にして、

旨みを出すために大量に入れていた背脂は“蓋”となってスープが冷めるのを防ぐ

一石二鳥の役割を果たすことになりました。

このへんと杭州飯店のご主人のこだわりについては、

こちらのホームページをどうぞ。

動画はこちらをどうぞ

この杭州飯店の「背脂極太麺」は職人さんたちに好評を博し、

市内のラーメン店にも広まっていきました。

そして燕市に隣接する三条市も刃物などを作る金属加工の街です。

その三条の街にも背脂極太麺は広まっていき、

県内のあちこちで食べられるようになりました。

今では背脂極太麺マップもできたほか、ローカル雑誌は名店5選も発表しています。

また、この味を求めてラーメン好きが全国各地から訪れるほど、

すっかり新潟を代表するラーメンとなりました

 

現在、杭州飯店は出前をしていないようですが、

昼時になると制服姿の職人さんたちがこの味を求めてやってきます。

今も昔も燕の洋食器の職人さんの胃袋を満たしているのですね。

ほんとうに地域の産業と歴史とともに歩んできた

ご当地ラーメンの極致と言えるのではないでしょうか。

 

まとめ

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1、「背脂極太麺」はうどんと見まごう太麺と表面を覆う背脂が特徴

2、見た目ほど脂っこくなく、意外にあっさりしている。

3、背脂極太麺は洋食器の産地燕市で生まれた

4、忙しい洋食器職人のために麺を太くして伸びにくくした。
旨みをだすために入れていた大量の背脂が“蓋”となって冷めにくいラーメンを生み出した。

5、地域の産業、歴史とともに歩んできたのが背脂極太麺

6、背脂極太麺は隣接した三条市、新潟県内に広まっていった。

 

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