信濃川河口近くでのんびり!
「東京にはほんとうの空がない」と言ったのは高村光太郎の愛した智恵子でした。
東京で過ごした学生時代、ビルや建物で切り取られた空を見て、
「“空”なんだけど空ではないな」と思いました。
都市がある程度の規模を持つようになると、
高層建築が多くなって「空」を感じさせることは少なくなると思います。
新潟市は人口80万人で、日本海側唯一の政令指定都市です。
その新潟には街の真ん中に空(それも大空)を実感させてくれる魅力的な場所があります。
大河と大空
新潟駅から歩いて10分、NGT48劇場http://ngt48.jp/ のある
商業地「万代シテイ」http://www.bandaicity.com/ を通り過ぎると
国指定重要文化財の
「萬代(ばんだい)橋(ばし)」http://www.hrr.mlit.go.jp/niikoku/info/bandaibashi/ があり、
全長367キロと日本一長い信濃川が流れています。
河口、日本海が注ぐ日本海はすぐそこです。
長野・山梨県境から始まった信濃川の旅も間もなく終わり。
その萬代橋を歩いて渡り上流方向を見ると…。
ご覧の通り、大空といかにも大河らしい景観が飛び込んできます。
萬代橋の長さは306・9メートル、橋の取り付け部を考えると川幅は300メートル弱でしょう。
その広い川幅がこの眺めを生み出しています。
よその土地に行って新潟に帰ってきたと思うのがこの景観を見た時です。
「ああ、ずっと眺めていたいな…」と思いませんか?
しかし、橋の上にずっと立っているのも疲れます。さてどうしたものか。
憩いの場「やすらぎ提」
と、思いつつよーく見ると信濃川の両河岸には芝生があり、遊歩道らしきものもあります。
そこにはジョギングやウォーキングをする人たち、愛犬を散歩させたり、
親子でボール遊びをする人たちの姿が見られます。
そうここが市民憩いの場
「やすらぎ提(てい)」http://www.hrr.mlit.go.jp/shinage/shisetsu/yasu/yasuragi.html です。
なだらかな勾配には前述のとおり芝生が敷き詰められています。
なぜこうなっているのかというと、ズバリ「洪水対策」なのです。
新潟市街地は、川面や海面よりも低い0メートル地帯が多く、
昔から洪水に悩まされてきました。
「開発と成長が第一、景観など二の次」という1970年代には新潟県や新潟市などが
「川幅を3分の1程度に埋め立てて公園にする」というトンデモ案を出しましたが、
市民の賛同も得られない上に、逆に洪水のリスクが高くなる(そりゃそうだ)ため
「慎重に検討」となりました。
時は流れて1987(昭和62)年、建設省(当時)は、親水空間を設けた堤防建設を開始しました。
大雑把にいうと「川底を掘ってその土でなだらかな勾配を持った堤防を作る」ものでした。
なんでも全国初の「5割勾配」(傾斜を感じさせないそう)の堤防だそうで、
1988(昭和63)年に一期工事が完了しました。
以来、両岸のやすらぎ提はどんどん伸びていき、現在も工事が行われています。
で、こうして市民の憩いの場としてすっかり定着しました。
信号もないため、歩くには非常に便利で小生の知人は「本を読みながら歩いた」とか。
小生も仲間と飲んで、バスもない時間になった上にタクシーに乗る金もなかった時には
ここを何キロも歩いて帰りました。閑話休題。ではやすらぎ提に下りてみましょう。
芝生に腰を下ろして…
こんな感じの眺望です。向こうに見えるビル群は万代シテイで、
少し離れた左側のビルは高さ143メートルの
「朱鷺(とき)メッセ」http://www.tokimesse.com/ です。
芝生に座ると川風が心地よく肌をなでていきます。
ここに座って本を読んでいて、
市街地の音が心地よいBGMになってうたた寝をしたことも何度かあります。
桜が咲く春や風が心地よい季節はここで宴会をしたり、
家族やグループでお弁当を広げたりする光景もよく見られます
(ただしBBQなど火気厳禁です!)。
期間限定でカフェや居酒屋も
「BBQ禁止?つまんねー」という声が聞えそうですが、
ご安心を!近年の規制緩和の一環で「ミズベリンク信濃川やすらぎ提」
と銘打って、夏場中心となるものの期間限定で萬代橋近くの左岸
(川の上流を背にして左側)には、カフェや居酒屋、そしてBBQコーナーも出店します。
やすらぎ提に並んだ居酒屋さんなどのテント(夜の写真がないのは筆者が
飲んで写真を撮るのを忘れたため)。
下は予約でBBQができるテントで、上ではビールが飲めます。
「ミズベリンク…」は期間限定ですが、それがないシーズンでも缶ビールやおつまみを買ってきて、
大空の下で大河を眺めながら飲むのは最高に気持ちいいですよ~。
お弁当を持って子どもさんや愛犬と遊ぶのも楽しいと思います。
ぜひ都市の真ん中の癒し空間「やすらぎ提」へどうぞ
まとめ
- 新潟市には街の真ん中で大空を眺められる空間がある。
- 大河信濃川の300メートル近い川幅がその空間を生み出している。
- 信濃川沿いには洪水対策で造られた「やすらぎ提」があり、憩いの場となっている。
- やすらぎ提の芝生に座ったり、寝転んだりするのは気持ちいい。
- 期間限定で居酒屋やカフェが出店する。ビールを買っていって飲んだり、家族でくつろいだりするのもおすすめの「やすらぎ提」。
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